スポーツ界をビジネスの視点から見る「スポーツと経営学」。第1回は、日本プロ野球を他のプロスポーツと対比させながら「ビジネスモデル」について考える。
変遷するオーナー企業
実質20億円から50億円程度の赤字が毎年発生するとされるプロ野球の球団経営。そもそもなぜ毎年赤字でビジネスが成り立つのか。また、プロ野球人気の低迷やスター選手の大リーグ流出が続く現状を踏まえた時、プロ野球のビジネスモデルはどこに向かうべきなのか。
そうした議論をする前に、これまでのプロ野球球団経営の歴史を振り返っておこう。以下は、ほぼ四半世紀間隔のスパンで見たプロ野球チームの変遷である(いずれも順位順。2012年のみ前年の順位。また、2011年末にベイスターズはTBSからDeNAに売却された)。まずは、ここからどのような傾向が読み取れるか考えていただきたい。
【1960年】
セントラル・リーグ
大洋ホエールズ
読売ジャイアンツ
大阪タイガース
広島カープ
中日ドラゴンズ
国鉄スワローズ
パシフィック・リーグ
毎日大映オリオンズ
南海ホークス
西鉄ライオンズ
阪急ブレーブス
東映フライヤーズ
近鉄バファロー
【1985年】
セントラル・リーグ
阪神タイガース
広島東洋カープ
読売ジャイアンツ
横浜大洋ホエールズ
中日ドラゴンズ
ヤクルトスワローズ
パシフィック・リーグ
西武ライオンズ
ロッテオリオンズ
近鉄バファローズ
阪急ブレーブス
日本ハムファイターズ
南海ホークス
【2012年】
セントラル・リーグ
中日ドラゴンズ
東京ヤクルトスワローズ
読売ジャイアンツ
阪神タイガース
広島東洋カープ
横浜DeNAベイスターズ
パシフィック・リーグ
福岡ソフトバンクホークス
北海道日本ハムファイターズ
埼玉西武ライオンズ
オリックス・バファローズ
東北楽天ゴールデンイーグルス
千葉ロッテマリーンズ