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大卒求人倍率でみる2013年卒の就職動向
今企業に求められているのは「面接依存」からの脱却

戸田淳仁 [リクルートワークス研究所研究員]
【第33回】 2012年5月10日
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 すでに内定を獲得する学生も出てきているように、2013年卒の就職活動は始まってからしばらく時間がたっている。以下では、4月末にワークス研究所より発表した「大卒求人倍率調査」の結果とともに、2013年卒者の就職動向のトピックスについてご紹介したい。

大卒求人倍率は
リーマンショック後、5年ぶりに上昇

 2013年卒の大卒求人倍率調査(大学生・大学院生を対象)の結果によると、大卒求人倍率は1.27倍と前年(2012年卒)の1.23倍よりもわずかではあるが上昇した。求人倍率が前年に比べて上昇したのは、2008年卒以来5年ぶりである。

 求人倍率は企業の求人数と企業に就職を希望する学生数とのバランスで決まる。まず、求人数は、前年の56.0万人から55.4万人へと1.1%のマイナスとなった。一方、民間企業就職希望者数は、前年の45.5万人から43.5万人へと4.5%のマイナスとなり、より減少幅が大きくなったため求人倍率が上昇した。

 民間希望就職者数が減少した背景には、就職活動の環境を厳しいと感じ、留年して翌年に再チャレンジする学生が増加傾向にあることに加え、安定志向から教員や公務員を志望する者が増加し、民間企業に就職を希望する学生が減少傾向にある、ということがある。

 求人数は全体としては減少したが、従業員規模でみると様子が異なる。従業員規模別に求人数の対前年増減率を見ると、5000人以上企業は+3.6%、1000~4999人企業は+2.2%、300~999人企業は-0.4%、300人未満企業は-3.4%となった。大企業では求人数が増加傾向、中小・中堅企業では減少傾向が見られる。これは、前年と同様の傾向であり、求人のうち7割が中小・中堅企業を占めているので、全体の求人数は前年より減少という結果になった。

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戸田淳仁 [リクルートワークス研究所研究員]

(とだ あきひと)2008年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了後、リクルート入社。同年4月より現職。大卒求人倍率調査、雇用の現状などを担当。専門は労働経済学。


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超就職氷河期、非正規社員の比率の高まり、社内教育制度の限界など日本の労働市場は、大きな転換期にある。労働市場の研究所として名高いリクルート社のワークス研究所の研究員が、就職、転職、キャリアパス、制度問題など、労働市場を360度の視点から縦横に分析する。

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