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China Report 中国は今

“北京・上海のセレブ”は幻想だった?
日本で中国人観光客の「ドカ買い」が消えた理由

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第99回】 2012年5月18日
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銀座4丁目で観測された
中国人観光客の“変化”

 銀座4丁目といえば中国人観光客の買い物の聖地。その銀座4丁目である変化が起きている。

 日本のある化粧品メーカーがその変化の兆しをキャッチした。

 「このところ1人当たりの購入単価が減少している」――

 減少しているのは中国人観光客による購入単価だという。

 人気の化粧品ともなれば、観光シーズンのかき入れ時には、スタッフ総動員でその対応に追われた。手押しのカートに100個単位で商品を詰め込む中国人観光客、大量に買い上げた商品を社員が銀座8丁目の観光バス停車場まで運ぶ――そんな光景は銀座の風物詩ともなりつつあった。

 彼らの購買力は金額で日本人の3倍にも相当すると言われ、界隈では消費の牽引役とも認識されてきた。

 そんな非日常的な「大量買いの中国人」は国を挙げて大歓迎され、いつしか「金持ちセレブ」ともてはやされるようになった。

 ところが、昨年秋ぐらいから、購入単価が落ち始めたのだ。

 さまざまな憶測が飛び交った。現地の景気の低迷が個人消費に影響をもたらした可能性を指摘する声もあった。だが、購入金額の減少は、実は税関検査の厳格化と密接に結びついていた。

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姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


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90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

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