伝統を重んじる中国人にとっての1年で最大のイベント「春節(旧正月)」が過ぎた。街では、デパートや家電量販店で特価セールが行われ、この時期を見込んで多くの人々が「恭喜発財」の合い言葉のもと、躊躇いなく消費に向かう。

 この期間限定の一大消費に、日本をはじめとした世界各国が中国人観光客を呼び込んで消費してもらおうとしたのは周知の通りである。たとえば都心の家電量販店やショッピングセンターで、中国語で呼び込む看板が目についたことだろう。

 日本への中国人渡航者増加が注目されているが、では中国人にとって、渡航先としての日本はどう捉えられているのだろうか。

観光名所やレジャーより
「買い物天国」としての魅力

 中国の書店には日本同様にガイドブックのコーナーがあり、そのコーナーは中国国内旅行と国外旅行にわかれている。その国外旅行のコーナーには、各出版社から出版された日本旅行の本が、だいたい10種類ほど置かれている。

数多く発売される日本旅行ガイドブック

 さらに以前から、日本旅行のガイドブックとは別に東京ガイドの本もあり、最近は東京に加えて京都や北海道の本も登場した。北海道観光ガイドの本が出たのは、北海道を舞台にした中国ドラマの影響が非常に大きい。つまりドラマの舞台を旅行するのは、観光客にとってはトレンディな旅行というわけだ。

 「日本」とタイトルがついてはいても、そのページの多くを占めるのは東京と京都・大阪である。そして多くのページは買い物兼観光スポットに割かれている。純粋に観光地として紹介する東京のスポットはディズニーリゾートくらいである。

 つまりは中国人観光客にとって、歴史的建造物や、数多いテーマパークよりも、日本が「買い物天国」であることが何よりの魅力なのである。