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苦境の電機業界がさらされる
“聖域”なき本社リストラの波

週刊ダイヤモンド編集部
2012年6月5日
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抜本的な工場の統合再編や人員整理ができなかった、歴代経営陣のツケはあまりにも重い
Photo:REUTERS/AFLO

 これまで“聖域”だった本社にも、ついに大幅な人員削減の波が押し寄せた──。

 半導体大手のルネサスエレクトロニクスが、主力生産拠点の一つである鶴岡工場(山形県)の売却とともに、全従業員の約3割に当たる1万数千人のリストラを検討していることが明らかになった。

 ルネサスといえば、昨年3月の東日本大震災で脚光を浴びたことが記憶に新しい。

 クルマや家電などを制御する基幹部品のマイコンでは世界シェア1位を誇り、自動車向けだけなら42%と圧倒的。供給が滞れば、トヨタ自動車や米フォード・モーターの生産ラインが止まってしまうほどの、影響力が浮き彫りになったのだ。

 ところが、経営面では慢性的な赤字を垂れ流してきた。

 2012年3月期の通期決算では、売上高8831億円(前期比22%減)、最終損益は626億円の赤字。出身母体の3社(日立製作所、三菱電機、NEC)が抱えていた20近い国内工場の統廃合や、生産技術の統合が進まず、「世界で最も非効率な半導体メーカーの一つ」(専門家)と評されてきた。

 すでに5000人規模のリストラ策が浮上していたが、「金融機関から今後の支援が取り付けられないとして、先送りにしてきた抜本改革に取り組み始めた」(業界関係者)というわけだ。

 そこで工場再編と並行して進んでいるのが、意外な方法による、本社部門のリストラだ。

 「本社機能の一部を、中国の上海に移す計画が進んでいる」と、関係者が明かす。

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