ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

スカイツリー効果が逃げてしまいそう
墨田区民として感じる開業の「明」と「暗」

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第107回】 2012年6月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 スカイツリー開業2週間で伝わってきた情報を整理すると、心が激しく揺れ動いた。そしてやっぱりだと思わずため息が出た。

東京タワーにまで
プラスの波及効果

 スカイツリーは非常にいい勢いでスタートを切り、わずか5日間で来場者が100万人を突破したそうだ。しかし、日本経済新聞のニュースでは、スカイツリーをめぐっての商戦は悲喜こもごもと報じている。

 まず、朗報から行こう。押上駅と東武線とうきょうスカイツリー駅を合わせた乗降客数は、開業前に比べ約1.7倍に増えたそうだ。

浅草から見たスカイツリー。こちらは人が一杯。

 「西隣の浅草地区はツリーの恩恵を直に受ける。ツリーから歩いて20分弱の距離にある松屋浅草店(東京・台東)では、来店客数が前年同期比10%増。ツリーにちなんだ菓子のほか、雷おこしなど浅草の名物も人気という」(日本経済新聞、6月5日夜電子版)。

 スカイツリーの足元である墨田区内にも、その開業の恩恵を受けたところがある。全客室の約6割からツリーが見える第一ホテル両国(同・墨田)の稼働率はほぼ100%で、担当者は「夏休みシーズンに向け当面は予約でいっぱいになる」とほくほく顔だ、という。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

「莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見」

⇒バックナンバー一覧