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イノベーターのための問題解決法

作法をリフレームする:
人類学者の方法に学ぶ

白根英昭 [大伸社取締役]
【第5回】 2012年6月15日
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次の問題に答えてください。

 

           0000=0
           0123=1
           1212=2
           1234=2
           4444=4
           2222=?

答えがわかりましたか? 答えは文末に書いておきますのでのちほどご確認ください。この問題は、数字の意味や計算について詳しくない人のほうが速く解けるかもしれません。ここでお伝えしたいのは、人間はひとつの見方に慣れてしまうと、それ以外の見方ができなくなってしまうということです。

明らかすぎることを見るのは難しい

 前回にも述べましたが、人間中心イノベーションが重視するのは、製品がどうあるべきかではなく、顧客の本当の欲求や願望は何か、ということです。技術やビジネスモデルが進化しても、愛されたい、愛したい、認められたい、誰かの役に立ちたい、何かを創り出したいなど、人間の本質的な欲求や願望は変わりません。

 しかし、顧客のゴールを特定することはそれほど簡単ではありません。人間は物事に馴れるほど細部を見る能力が高まる一方、明らかなことや大きな絵を見る能力は低下してしまう性質があるからです。製品について熟知するほど製品を改善・改良する能力が高まる反面、培った知識や経験がむしろ顧客の本質的なゴールを理解する妨げになるのです。

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白根英昭 [大伸社取締役]

1963年大阪生まれ。1988年大伸社に入社。2002年にペルソナやエスノグラフィー等のデザインリサーチに基づくイノベーションサービスを開始。2004年より同社m.c.t.事業部取締役。一橋ビジネスレビュー(2007年) 、 DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2010年) などに寄稿。2008年から 関西の産官学共同によるソフト技術者の養成塾で講師を担当。ペルソナ&カスタマエクスペリエンス学会理事。

 


イノベーターのための問題解決法

イノベーションを意図的に生み出すのは簡単なことではない。どのようにすれば組織的に、繰り返しイノベーションを生み出すことができるのか。エスノグラフィーの活用による人間中心イノベーションに、ひとつのヒントがある。この連載では、エスノグラフィーを使って問題をリフレームし、飛躍的なイノベーションへと結びつけていく方法を紹介する。

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