内輪揉めの様相を呈してきた吉本興業の“闇営業問題”を、元山口組系経済ヤクザで作家の猫組長が喝破する内輪もめの様相を呈してきた吉本興業の“闇営業問題”を、元山口組系経済ヤクザで作家の猫組長が喝破する Photo:JIJI

 吉本興業の所属芸人が、振り込め詐欺集団のパーティーに出て金銭を受け取った、いわゆる闇営業問題。「パワハラ経営者vs同情すべき芸人とその仲間たち」という構図のもとに、衆目の中で進行する劇場型不祥事だ。

 しかし事態の展開に違和感を覚える向きも多いだろう。発端は宮迫博之氏、田村亮氏ら芸人が、反社会的勢力から金銭を受領したことだ。素性を事前に知っていようといまいと、結果として犯罪集団から大金を得る副業をしたなら、普通の会社員であれば懲戒解雇にもなりかねない。吉本は芸人を社員として雇用してはいないが、社会的責任を負う大企業として、関係者の不正行為に厳正に対処する義務がある。それが涙混じりの感情論にすり替わっているとは、議論の逸脱も甚だしい。

 この脱線ぶりに対し、「芸人も吉本もテレビ局も、関係者は全員アウトや」と喝破するのは猫組長氏。山口組系二次団体で長く幹部をつとめ、反社の世界を熟知している。アウトサイダーの問題を見る角度は、意外なほどに「超真っ当」だった。(聞き手・構成/ダイヤモンド編集部 杉本りうこ)