ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

中国流は「納期“ざっくり”で鶴の一声あり」
それさえ我慢できればチャンスは広がる
印俊傑・上海科得聖倣真技術 董事・総経理インタビュー

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]
【第77回】 2012年7月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

展示会やショールームで使用されるCGコンテンツの制作、建築物のパース(静止画像)、アニメーションの制作などを行うキャドセンター(CAD CENTER)。その中国現地法人が上海科得聖倣真技術有限公司だ。日本仕込みのクリエイティビティを武器に、中国での事業を展開中だ。総経理の印俊傑氏に、日本企業とは違う、中国ローカル企業との商取引のコツについて聞いた。

ハリウッド並みを求める
中国流ハデハデ演出

印俊傑・上海科得聖倣真技術 董事・総経理

――中国ローカル企業とのビジネスは、日系企業と比べて、どのようなところが違いますか?

 弊社の売上の3分の1が中国国内向けで、その80%が中国ローカル企業とのビジネスです。

 日系企業のニーズが「キレイに、正確に、計画通りに」であるのに対して、中国ローカル企業のニーズは、「早く、現物以上に見えるものを派手に」です。

 例えば分譲住宅の広告アニメーションを制作する場合、日系企業は重厚感のあるアニメーションを好みますが、中国ローカル企業は(極端に言うと)ハリウッド映画のようなアニメーションを好みます。

 また日系企業は、「魂は細部に宿る」ということわざに代表されるように、細かい部分に拘ります。制作物の完成度を90%→100%に上げる部分に、全体の作業時間の80%を使って制作するイメージです。

 その代わり、日系企業は発注者自身が「何を作って欲しいか」を分かっているケースが多く、細かく要件を指示してくれるので、それを聞いて絵に落とすだけで要件を満たすことができます。

 反対に中国ローカル企業の場合、発注時には発注者自身もざっくりとしか要件を分かっていないケースがほとんどです。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]

1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。
⇒GML上海ホームページ執筆者へのメール


日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。

「日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男」

⇒バックナンバー一覧