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田中秀征 政権ウォッチ

四面楚歌で船出した「小沢新党」があなどれない理由

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第141回】 2012年7月13日
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 7月11日、小沢新党が結成された。

 党名は「国民の生活が第一」となったが、何とも風変りな党名だ。略称がどうなるかわからないので、以下「小沢新党」と呼ぶ。

 小沢新党は文字通り四面楚歌の中での船出となったが、それにしては小沢一郎代表の顔は意外なほど元気に見えた。おそらく彼なりの戦略や展望があるのだろう。

 私も小沢新党は決してあなどれない存在だと思っている。とりわけ民主党議員にとっては最大の脅威として立ちはだかるに違いない。

 小沢新党は政界では珍しい武闘派集団。だから小沢軍団と言ってもよい。打って一丸となって動く。頭より先に体が動く。常識人ならためらうことも直ちに実践する。公卿集団と化した民主党はこれに対抗できるだろうか。それに誰が見ても大義は小沢新党にある。

 小選挙区で、消費増税に賛成の自民党候補と民主党候補の間に増税反対の小沢新党が候補を擁立すれば、それだけで民主党候補は吹っ飛んでしまう。残るのはわずかに二世候補か労組候補の一部に過ぎなくなるだろう。

首相の「増税反対なら公認せず」発言が
総選挙にもたらすただならぬ影響

 12日朝、野田佳彦首相は、国会で自民党議員の質問に答え、「消費税増税を民主党マニフェストに明記する」、「消費税増税に賛同しない人を公認しない」と明言した。

 今までの野田流答弁なら「最終的には賛成してくれると信じている」と言うはずだが、一気に取り返しのつかない段階まで踏み込んだのには驚いた。

 この首相らしからぬ発言は、早期解散を回避できないという不安と、一部世論調査の「民・自連立」、「3党協力」に関する数字の高さを読み違えたことによるものだろう。

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田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


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かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

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