『この1冊で一気におさらい! 小中学校9年分の算数・数学がわかる本』の著者・小杉拓也さんの連載2回目は、「数字に強い」と一目おかれること間違いなしの暗算方法を紹介します。お子さんにも教えてあげたい簡単テクニック。ぜひ活用ください。
小学校の算数ができる人=数字に強い人
あなたは、他の人から「数字に強い」というイメージを持たれていますか?
ビジネスにおいても、日常生活においても、数字に強いと頭がいいと思われたり、言葉に説得力が生まれたりと、メリットがたくさんありますよね。
でも、実は、数字に強いというのは、小学校の算数で習う計算を、すばやく正確にできること程度のことだったりします。
数字に強い、弱いという言葉が使われるとき、「あの人は2次方程式が得意だから数字に強い」なんて言いませんし、「あの人は平方根の計算が苦手だから数字に弱い」なんて言わないでしょう。
もっと言うと、数字に強いかどうかの判断基準は主に2つです。
(1)すばやく正確に暗算できるかどうか
(2)割合の計算に強いかどうか
まず、(1)の「すばやく正確に暗算できるかどうか」ということについてお話します。たとえば、ある会議で部長が次のように言ったとしましょう。
「わが社の取引先45店に12個ずつ試供品を送ることを考えている」
その時、Aさんが瞬時にこう発言しました。
「部長、ということは、試供品は540個必要ということですね」
Aさんのこの即答を受けて部長は、「Aさんはなんて暗算が速いんだ。Aさんは数字に強いんだな」という印象を持ちました。
また、飲み会の終わりに、「会計は17,540円だな。今日は5人で来てるから一人あたり……」と誰かが言ったときに、「3,508円だね。」と瞬時に言うと、「彼は数字に強い」となるでしょう。
実際は、1円の単位まで割り勘することはあまりないとは思いますが……。