「割合の速算」は賢く見える

 前者の試供品の例ではかけ算の暗算を、後者の飲み会の例では割り算の暗算を瞬時にできたことが、それぞれ「数字に強い」というイメージにつながりました。
  言うまでもなく、かけ算、割り算は小学校で習う算数の範囲ですね。

 一方、(2)の、割合の計算に強いかどうか、ということも数字に強いかどうかの基準になります。ある会議で部長が次のように言ったとしましょう。

 「昨年度の売上は16億円だ。今年度の売上は18億円になった」

 部長がこう言ったとき、

 「ということは売上12.5%増ということですね」

 とAさんが瞬時に言ったら、Aさんは数字に強い人とみんなが思うでしょう。

 割合も小学校の算数で習う分野ですが、日常生活やビジネスの場で使われることが多いため、割合の計算に強い人は、数字に強い人と判断されます。

45×12を瞬時に暗算する方法

 数字に強いかどうかは、暗算をすばやく正確にできるかどうかにかかっています。それには、暗算のテクニックを学ぶのが効果的です。

 たとえば、先ほどの例の、「取引先45店に12個ずつ試供品を送った場合に全部で540個必要だ」というのは、

 45×12=540という計算によって求められますね。

 2ケタ×2ケタの暗算は、そろばんが得意な人なら暗算でできるのですが、そうでなければなかなか暗算するのは難しい。
  ですが、2ケタ×2ケタの暗算がしやすいパターンというのも存在します。