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計数感覚を磨けば経営力はアップする

経営を数字で語る能力、「計数感覚」を養おう

千賀秀信
【第1回】 2009年5月14日
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 100年に一度の金融危機と叫ばれる中、世の中のパラダイムが変化し、新たにどのような価値観が誕生するか興味が尽きません。たとえばパラダイムの一つであった利益という概念が、変わろうとしています。利益至上主義の結果が危機を生んだとしたら、利益に変わる概念を経営に取り入れる必要があります。時価会計の緩和、見直し議論はそれを暗示しています。

 変わらないものもあります。経営環境の変化によって、必要とされる経営手法は変わりますが、経営活動を数字で考え、数字で評価し、次の活動につなげていくことは、いつの時代にも必要なプロセスではないでしょうか。会計基準の共通化が進められていますが、この動きは、数字による評価の普遍性追求の動きです。

「計数感覚」とは会社数字を
経営とのつながりで見る力

 いつの時代にも必要な視点があります。それは計数感覚です。今回から、「計数感覚で経営を考える」というコンセプトで、いろいろな事例をあげ、皆さんに考えていただくための機会を提供したいと思います。会社数字は苦手だという方には、特に継続的に読んでいただきたいと思います。

 「計数感覚とは、会社数字と企業活動の関係を理解できる能力」と私は定義しています。ビジネスパーソンには、ぜひ身に付けていただきたいマネジメント能力です。計数感覚は、簿記会計を勉強しただけでは身につきません。簿記会計は決算書の作成技術であり、作成の理論だからです。数字を経営とのつながりで見るという意識をもたなければ、簿記会計の資格に合格しても、経理部門以外の人は役立つという感覚が生まれないものです。営業が長かった私もその一人でした。

 一般に営業を長くやってきた人は、会社数字が持ち出されると一歩引いてしまい、自分とは別次元の問題として考えてしまいがちではないですか。逆に、経理を長年やっていても、経営現場のことを理解していないケースが多いものです。どの部門にいても、計数感覚で経営を考えられる能力は、求められる人材の必要条件ではないでしょうか。

 会計や経営分析の知識と経営の現場感覚が融合したときに、計数感覚という経営リテラシーが芽を出し、あなたの中で育っていくのです。さあ計数感覚の扉を開けましょう。

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千賀秀信

せんが・ひでのぶ 公認会計士、税理士専門の情報処理サービス業・株式会社TKC(東証1部)で、財務会計、経営管理などのシステム開発、営業、広報、教育などを担当。18年間勤務後、1997年にマネジメント能力開発研究所を設立し、企業経営と計数を結びつけた独自のマネジメント能力開発プログラムを構築。「わかりやすさと具体性」という点で、多くの企業担当者や受講生からよい評価を受けている。研修、コンサルティング、執筆などで活躍中。大前研一のアタッカーズ・ビジネススクール講師。著書に『新版・経営分析の基本がハッキリわかる本』(ダイヤモンド社)、『経営センスが高まる! 計数感覚がハッキリわかる本』(ダイヤモンド社)、『「ベンチャー起業」実戦教本』(プレジデント社:共著)、『会社数字がわかる計数感覚ドリル』(朝日新書)などがある。
●マネジメント能力開発研究所のホームページ
http://homepage3.nifty.com/maneji/


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「計数感覚」とは、「会社数字と企業活動の関係を理解できる力」。ビジネスパーソンなら、ぜひ身に付けておきたいマネジメント能力だ。さまざまな事例をあげながら、計数感覚で経営を考えるノウハウを提供していく。

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