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「リサーチ部門はブラックボックス。私はガートナーのサービスの一ユーザであり、ベストのユーザでありたい」――ガートナーCIO、ダーコ・ヘリック氏に聞く

2012年8月20日
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IT分野の調査会社として、世界50ヵ国以上に拠点を展開し、CIO向けにさまざまなアドバイスやサービスを提供するガートナー。そのような会社におけるCIOの仕事とはどのようなものなのか。あるいは、調査分析の対象とされる、クラウドや、ソーシャルメディアといった新しいテクノロジーは、同社のIT戦略のなかで、実際にどのように位置づけられているのか。2007年から同社のCIOを務め、「過ちや失敗を隠すことができない、最高に目の肥えたエンドユーザーを相手にした仕事」と語るダーコ・ヘリック氏に、ガートナー自体のIT戦略の実情を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン IT&ビジネス)

CIOの仕事は地球上どこも一緒
違いよりも共通項の方が多い

――ガートナーは、IT分野の調査会社として業界最大級、世界中に拠点を展開し、CIO向けにさまざまなアドバイスやサービスを提供しています。そうした企業のCIOの仕事はどのようなもので、管理・運営するITシステムはどのくらいの規模なのでしょうか。

Darko Hrelic/ガートナー CIO シニア バイス プレジデント
2007年1月ガートナー入社。それ以前はADP(Automatic Data Processing)社においてエンプロイヤ・サービス担当バイス・プレジデントおよびCTO(最高技術責任者)。ADP社の前は21年間にわたりIBMに在職。その大部分を世界的に広く知られているWatson Research Centerで送り、ビデオテキスト、高速通信、eコマースなどの分野で力を発揮する。米ニュージャージー州ホボケンのスティーブンス工科大学にてコンピュータ・サイエンス理学修士を取得。

 ガートナーのCIOといってもほかの企業のCIOと違いはあまりないでしょう。似たような課題を抱えています。業界の違い、国の違いは多少はあるでしょうが、CIOの仕事は違いよりも共通項の方が多く、地球上どこも一緒だという感想を持っています。

 強いて言えば、いちばんの大きな違いは、エンドユーザーの違いでしょう。当社のユーザの私への期待値は、ほかの企業と比べれば高いかもしれません。エンドユーザーからアドバイスを得られるところも違います。私が何か過ちや失敗をしたときに隠すことができないというのも違いかもしれません。

 当社のIT投資の規模は、売り上げに対する割合は4~6%。1500台の物理サーバを一つのデータセンタで管理しており、ユーザは世界中ですが、管理は一元化されています。IT部門には約400名の人員がいます。

――データセンタの運用はどのように行っていますか。物理サーバの数が多いのは、外部に何らかのITサービスをアウトソースのようなかたちで提供しているのですか。

 本番環境は外部のコロケーション環境のデータセンタで運用されていますが、それに対するDR(災害復旧)用のサイトが、社内にあり、こちらは内部的なアプリケーションの開発、検証用にも使っています。

 99.9%のサーバは社内向けアプリケーションのためのものです。0.1%程度は特定の顧客に調査サービスを提供するために活用しているものがあるかもしれません。基本的に、ホスティングやITサービスを提供するようなビジネスはやっていません。

 戦略的な視点からできるだけシンプルなコモディティ型のハードウェアを使うことを信条としています。シンプルで高可用性の実現、拡張が容易であることを重視しています。

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