ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

株価を過去最高値に押し上げる実力は本当にあるのか
アップルファンが待望するiPhone5の正体

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第210回】 2012年8月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 アップルの株価が最高値を更新し、米時間月曜日には665.15ドルに達した。

 先週末にiPhone5の発売予定が確実視されるにしたがって、同社株価は上昇。すでに先週末時点で、アップルは1999年末時点で6163億ドルの評価価値をつけたマイクロソフトを抜いて、これまでで最も価値の高い企業となった。週が明けても上昇は続き、今や同社株はいずれ900ドルや1000ドルを超えると予想するアナリストも出てきたほどだ。すごいことである。

 さて、iPhone5がなぜそれほどまでにアップルの株価を押し上げるのか。

 ひとつ確かなのは、アップルについてはすでにどんな新製品のうわさも、株価上昇に貢献するということだ。「話題性」さえあれば株価が上がるほど、同社株は安定した投資対象になっているわけだ。

 もちろん、多くのアップルファンの存在もある。新製品が出たらともかく買うという中核のファン層と、それに連なる消費者がともかく多い。さらに、世界最大の通信キャリアであるチャイナモバイル(中国移動通信)が、2013年にはiPhoneを取り扱うようになるという見方もあり、iPhone5は歴代のiPhoneの中でも最大数を売り上げ、最終的には世界で2億5000万台を販売するという予想もある。

 アップルの発表会は9月12日とうわさされており、同日中にiPhone5の予約販売が始まるものと見られている。実際の販売開始は9月21日頃ではないかという。

お財布機能から3D撮影、指紋認証も!?
高まるiPhone5への期待

 さて、iPhone5はそんな期待に応えるものなのか。うわさ(そして、アップルもリークしているらしい情報)をまとめると、次のようなiPhone5像が浮かび上がる。

 まず外観は、縦長。スクリーンが、現在の3.5インチから4インチになって、フォルムは長細くつかみやすい感じになる。ワイドスクリーンタイプのビデオを見る比率としても適したものになるという。厚みも薄くなる。ただ、これまでのコネクターやドックは使えなくなると言われている。

 通信は、4G LTE対応に。すでに新型のiPadでは利用されていたものの、先に販売されたiPhone4Sでは厚みが大きくなるために見送られた。これを、クァルコムのチップを搭載することで解決。高速通信でビデオやゲーム、アプリなどがますます使いやすくなる。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
IT&ビジネス
関連記事
クチコミ・コメント
facebookもチェック

瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


ビジネスモデルの破壊者たち

シュンペーターの創造的破壊を地で行く世界の革新企業の最新動向と未来戦略を、シリコンバレー在住のジャーナリストがつぶさに分析します。

「ビジネスモデルの破壊者たち」

⇒バックナンバー一覧