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日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

「鮮度勝負」の日本食材ゆえの難しさ
中国で食品販売するなら“卸”を吟味せよ
金子恒平・J-XIN PARTNERS総経理

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]
【第81回】 2012年9月4日
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日本から輸入した食料品(水産加工品、一般加工品から調味料、麺類、菓子類、酒、飲料、果物まで)を上海近郊のスーパー、百貨店、レストランに販売する、食料品卸売業(代理店)であるJ-XIN PARTNERSの総経理、金子恒平氏に、中国における日本食品販売の実情について話を聞いた。

価格と賞味期限がネック
日本食材を売る難しさ

金子恒平・J-XIN PARTNERS総経理

――「輸入食品を中国で売る」というのは、とても大変な商売だと聞きます。日本の食料品を中国で売る場合にネックになるのはどのようなことですか。

 1つは「価格」です。輸入時の関税だけでも平均20%かかるほか、増値税に17%、酒類であればさらに消費税が10%程度かかりますので、中国国内生産の食料品と比べて小売価格がかなり高くなってしまいます。

 また、「賞味期限」もネックになります。日本からの輸入品の場合、日本での輸出準備から中国での輸入通関処理を行い、販売許可を取って中国の店頭に並ぶまで平均2~3ヵ月はかかります。しかも中国の小売店舗では、賞味期限の1~2ヵ月前には商品を撤去させられるところも少なくありません。したがって賞味期限が最低半年、できれば1年以上ある商品でないと中国では売れないのが実情と言えます。

 このような状況があるため、大手日系食品メーカーの多くは、工場を中国に作り、中国生産の日本食材を中国で流通させているのです。

――しかし、上海の日本料理店で、新鮮な魚を出しているところを見たことがあります。

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江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]

1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。
⇒GML上海ホームページ執筆者へのメール


日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。

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