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「ノマド」について私も一言いいたい

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第246回】 2012年9月5日
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場所だけでなく組織にも縛られない
「ノマド1.0」と「ノマド2.0」の違い

 ダイヤモンド・オンラインでは、目下、「ノマド」が熱く語られている。ジャーナリストの佐々木俊尚氏、人材コンサルタントの常見陽平氏など、大物論客へのインタビューの連載『ノマドってどうよ?~賛否両論から「働く」を考える~』が始まっていて、ノマドに関する賛否両論が集まりつつある。

 せっかくだから、私も参加したい。しかし、残念ながら、私はノマド問題でインタビューの対象になるような専門家ではないので、自分で文章を書く。

 さて、ノマドに関する議論が時に非生産的なものになる原因として、ノマドの定義が論者や状況によって異なることが指摘できる。はじめに、定義をはっきりさせたい。

 筆者の理解では、ノマドは「場所に縛られずに仕事をする人」のことを指すものだと思っていた。インタビューで佐々木俊尚氏が仰っているように、自営業でも会社に属していても、様々な場所で仕事をするスタイルを身に着けている人はノマドと呼ばれ得る。基本的には、そういう理解だった。

 他方、最近のノマド論議では、ノマドを、場所に縛られないだけではなく、組織に属さない働き方でもあるとイメージすることが多くなっているようだ。こうした定義の混乱に対して常見陽平氏は、「場所」「時間」「組織」の3つの観点でどのような働き方をする人について論じているのかをハッキリさせるべきだと、指摘されている。

 時間も時に重要な要素だが、組織に属するか否か、端的に言って会社員かどうかの差が非常に大きい。これは、たとえば、仕事の場所だけが自由な人を「ノマド1.0」とするなら、仕事の場所だけでなく組織にも縛られない人を「ノマド2.0」と分けて定義するに足る境界線だろう。以下、この分類で話を進める。

 ちなみに、筆者は「ノマド1.0」の側面に関して0.75くらい、「ノマド2.0」の面では0.5くらいのスコアの「奥深くないノマド・ワーカー」だ。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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