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国勢調査で発掘! 東京23区お役立ちデータ

未婚の女性が多い街

23区別に見る男女それぞれの結婚事情

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],一般社団法人東京23区研究所
【最終回】 2012年9月11日
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 まずは女性を見てほしい。24歳以下では東京も全国も大きな差はないが、20代後半になると東京の方が約10ポイント高くなる。晩婚化というのなら、この差はいずれ縮小していくはずだ。

 ところが、40代後半までずっと同じ大きさの差が続いていく。これは明らかに非婚化を示している。男性にも同様の傾向がみられるが、社会移動の影響を想起させる凹凸があるなど、女性ほど明快ではない。

非婚女性を包み込む渋谷

 東京23区の中で25~44歳の女性の未婚率が一番高いのは渋谷区。以下、新宿区、中野区、杉並区、豊島区と続く。いずれも「若者の街」と呼ばれるダイナミズムを持った街だ。これらの各区は、女性だけでなく男性の未婚者も多い。

 だが、女性1位の渋谷区は、男性では4位にランクが下がる(男性の1位は新宿区)。渋谷区の25~44歳女性の未婚率は57%。23区最低の江戸川区(31%)の1.8倍を超える。渋谷は、結婚しない女性の「聖地」といった感がある。

 2010年6月に国立社会保障・人口問題研究所が実施した『第14回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)』を見ると、25~34歳の独身者があげる結婚しない理由の1位は、男女ともに「適当な相手にめぐり会わないから」。一方、女性の2位の「自由や気軽さを失いたくないから」は、男性では4位に止まる。

 渋谷区は、衣料品店、美容院、フィットネスクラブなどのファッション系の店舗が、東京で最も高密度に集積している。渋谷では、結婚生活より以上に魅力のある、自由で、気軽で、充実した暮らしが満たされるのだろうか。それとも、適当な相手にめぐり会えない寂しさを、この街が癒してくれるのだろうか。いずれにせよ、結婚しない女たちを、渋谷の街が包み込んでいる。

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池田利道
[一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也
[一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

一般社団法人東京23区研究所

東京23区をさまざまな角度から調査・分析している。マーケティングレポートなどを発行。HPはこちら

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国勢調査の結果は、大規模なデジタルデータベースとしてネット上で公開されているマーケット開拓情報の「宝の山」だ。反面、その内容があまりにも精緻であるがゆえに読み解き方は難しい。当連載では東京23区を例に取り、膨大な国勢調査データを実務に生かすヒントを紹介する。

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