12月にビジネス向け提供開始
すでに3000社以上の問い合わせ
高校生の頃からプログラミングの才能を活かし、収入を得ることを覚える。ソフト開発ベンチャーのATG社にてプログラマーとしての腕を磨いた後、同社の仲間たちと共にeコマース・ソフトの開発会社 Engine5社を創業し、CEOに就任。同社は2000年にVignette社に買収される。次には再度同じメンバーでCoreStreet社を創業し、社長を務める。その後、研究開発段階にあったEvernote社の創業研究者と出会い、2007年に同社に参画・CEOに就任。Evernoteのローンチとサービス育成を進め、現在に至る。Photo by Kazutoshi Sumitomo
クラウド型の情報管理アプリケーションとして、すでにスタンダードになりつつあるエバーノート。同社は12月にビジネス向けのサービス「エバーノートビジネス」を開始することを発表し、今後、ますますユーザーが増えそうだ。
新サービスを発表した8月24日以降、興味を示し問い合わせをしてきた社数は3000社以上で、同社は手応えを十分に感じている。「私たちエバーノートのような小さな会社に使ってほしい」とフィル・リービン エバーノートCEOは話す。
エバーノートは個人的な情報の管理ツールとして使われてきた。たとえば、気に入ったレストランをメモしたり、好きなアーティストの情報や新聞記事をクリップしたり、何気ない瞬間に気付いた仕事のアイデアもメモする――。このように、プライベートと仕事の区別なく、気に留めておきたい情報をすべて一元管理していくのに便利だ。
実際に、ユーザーの70%は仕事でも活用している。「情報管理に、仕事とプライベートの境界線はなくなってきている」とフィル・リービンCEOも話す。
なかでもエバーノートの特徴の1つ、あらゆる情報がキーワード検索可能になるOCR機能を存分に活用しているユーザーは多い。たとえばビジネスパーソンなら、名刺を写真に撮り、エバーノートで管理すれば、名前や会社名で検索することが可能になるからだ。