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加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る

日中英三カ国語で同時発信しつつ習得する
“加藤流”語学研鑽法

加藤嘉一
【第3回】 2012年10月1日
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脳内スイッチは、ない!

ボストンの家にある私の机。いまは英語で発信することが多くなるだろうが、これからも中国語と日本語も同時に使いこなしていく。

 先日、DOY(「だったら、お前がやれ!」の略)編集担当から以下のような質問をもらった。

 「加藤さんと言えば中国語、というイメージがありますが、いま英語の世界で生活されていて、どうやって脳内スイッチを日本語→中国語→英語と切り替えているのでしょうか。また、その切り替えるタイミングというのは、やっぱり適応するのに時間がかかって苦労するのか、それとも、まったくそういうことがないのか……」

 単刀直入に答えます。

 「ない」

 そもそも、脳内スイッチを切り替えるという発想がない。日本に居ようが、中国に居ようが、アメリカに居ようが、三カ国語は常に使ってきたわけだし、三者の関係性を把握し、常にアップデートしている。私の脳内では三カ国語の思考回路は明確に分かれているが、相互につながっている。

 私は、語学にはこだわっている。誰にも、特に自分には負けたくない。今回、約10年間過ごした中国を離れ、アメリカで一定期間生活してみようと思った理由のひとつに、己の語学力を根本から見つめ直してみたいという昔からの渇望があった。

 この三カ国語の思考回路や関係性、アップデートの取り組み方について、もうすこし詳しくお話ししたいと思う。

自分を相対化してみたい

 私の語学に対するこだわりが生まれたのは、小学生のころだったと思う。日々、父と弟とランニングに取り組むほかにやることといったら、一人きりになって世界地図を眺めながら、妄想を繰り広げることくらいだった。

 「背が高い、個性が強い、他と違う」という、はたから見れば、ネガティブでも違法でもない理由でいじめられていた私は、単純に「外国の子供たちもそうやっていじめられるのかなあ? 例えばブラジルで、サッカーのドリブルがめちゃくちゃ上手かったり、リフティングが人の何倍もできたりするだけで、いじめられるのかなあ?」と異国の同年代の子どもたちのことに思いを巡らせていた。

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加藤嘉一 

1984年生まれ。静岡県函南町出身。山梨学院大学附属高等学校卒業後、2003年、北京大学へ留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。北京大学研究員、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)を経て、2012年8月に渡米。ハーバード大学フェロー(2012~2014年)、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員(2014〜2015年)を務めたのち、現在は北京を拠点に研究・発信を続ける。米『ニューヨーク・タイムズ』中国語版コラムニスト。日本語での単著に、『中国民主化研究』『われ日本海の橋とならん』(以上、ダイヤモンド社)、『たった独りの外交録』(晶文社)、『脱・中国論』(日経BP社)などがある。

 


加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る

「だったら、お前がやれ!」

 この言葉が意味すること、それは「対案の無い無責任な批判はするな」ということだ。「自分はどう考えるのか」、そして「自分は具体的にどのような行動をとるのか――」。何かに意見するとき、加藤氏は必ず自らに問いかける。加藤氏の行動規範としているものだ。
日本社会に蔓延る無責任な論評を、加藤氏の視点で切り込み、加藤氏なりの対案や考え方を示してきた本連載のシリーズ第2弾。2012年8月に加藤氏が拠点を中国北京から、米ハーバード大学ケネディースクールへ移し、新たなチャレンジをスタートさせる。2012年4月から8月までの第1弾とはひと味違う、加藤氏の言葉をお届けする。

「加藤嘉一の「だったら、お前がやれ!Ⅱ」思考停止のニッポンをぶった切る」

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