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野口悠紀雄が探る デジタル「超」けもの道

インターネット上の「新聞」の読み方

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第22回】 2008年4月21日
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 新聞社のウェブサイトは、時事問題に関する情報を集めるには、最適のサイトだ。新聞社のウェブサイトは、日本のインターネット・サイトの中で最も充実していると言えるだろう。アクセス数も、検索エンジンと並んで最も多い。若い世代では、紙の新聞を購読せずにインターネット上の新聞だけを見ている人が多くなってきた。

 また、長期の海外旅行や海外に滞在する場合には、非常に便利だ。私は、1960年代の末に留学生としてアメリカにいたが、最初は日本のニュースからまったく隔絶されていた。当時のアメリカのテレビには、日本のニュースはほとんど現れない。

 ある日、全共闘の安田講堂籠城事件が突如としてテレビの画面に現れ、仰天した(背景をまったく知らなかったからである)。70年代の初めには日本の新聞を船便で送ってもらったが、まとまって届くため日付順に読むことができず、頭が混乱した。当時と比べると、現在の状況は夢のようだ(現時点で振り返れば、わずか30数年前のことが石器時代のようである)。

 いま、各新聞社のサイトで、当日の記事の大部分は無料で読める。かなり頻繁に更新されており、大きな事件が発生すると、数分おきに更新されることもある。テレビではニュース番組の時間まで待つ必要があるが、インターネットの新聞は随時見ることができるので、テレビよりも早くニュースを得られる場合が多い。

主な新聞社ウェブのサイト

【朝日新聞 asahi.com】

 「社会」「ビジネス」「暮らし」などの大ジャンル別に記事が掲載されている。各ジャンルの中も適切に分類されていて、全体として使いやすい構造になっている。「ビジネス」の「株式」の項にある日米株価グラフは、株価の推移を把握するのに便利だ。

 サイト内検索機能も充実している(サイト内のほかに、ウェブ検索、地図機能、辞書機能なども可能)。これを使えば、必要な情報を簡単に探し出すことができる。ヒットした記事に関連する記事も示されているので、便利だ。ただし、一定期間が過ぎた過去の記事は削除されてしまい、読めなくなってしまう(これは、日本の新聞についてほぼ共通する問題である。これについては後で再び触れる)。

 英文ページの記事は、英語の勉強にも活用可能だ。時事英語を読む練習だけでなく、書く練習にも使える。自分の専門に近い記事を見つけて、まず自分で英訳し、それを掲載されている英語と比較するとよい。

【日本経済新聞社 NIKKEI NET】

 とくに経済関係で充実した情報が得られる。「経済」の中の「統計データ」には、GDP(国内総生産)、物価、金融関係などのデータがコンサイスな形で掲載されている。「景気ウオッチ」には、それらのデータに関する新聞記事やコラム記事がある。とくに後者は、経済動向に関する専門家の意見を見るのに有用だ。「Biz Plus」(経営関係)、「IT-PLUS」(IT関係)などにも有用な情報が多い。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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