大塚製薬「ポカリスエット」が
インドネシアで爆発的に売れた理由

 日本人なら知らない人のいないポカリスエットですが、インドネシアでも爆発的に売れているって、みなさんはご存知ですか?

 熱中症やデング熱など、熱帯特有の病気の予防になる点を訴求したことが成功の理由の一つ。そしてイスラム教国であるインドネシアで、ラマダン(断食月)の最中、断食が終了する日没後に最初に摂る飲料として推奨したことも、もう一つの理由なんだとか。どちらも現地の販売員による地道な働きかけが実を結んだ結果の、大成功なんだそうです。

 この話を学生にすると、みんな(大げさではなく)目の色が変わります。

「大塚製薬に現地の販売員として応募するってできますかね?」
「そういうことを考える部署があるんですか?それって他の会社にもあるでしょうか?」
「そういう『世の中を助ける』商品を持つ会社に行けば、同じようなことをさせてくれるでしょうか?」

 この話は、彼らの「仕事を通じて何か社会にいいことをしたい」というアンテナにバッチリ引っかかったのです。

 一方で彼らのこの話に対する反応から見えるのは、仕事に求めているのは「社会をよくしたい」という利他の精神ばかりではなく、やっぱり「そういう仕事を通じてやりがいを感じたい。自分もハッピーになりたい」という想いです。仕事を通じてお客さんも、世の中も、同僚も、自分も、みんなハッピーにしたい。ちょっと欲張りですが、そんな想いです。