ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
エコカー大戦争!

電気自動車市場の「踊り場感」脱出なるか!?
日産「リーフ」マイナーチェンジへの期待

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第133回】 2012年11月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

市場変化に対応し
早めのマイナーチェンジ実施?

マイナーチェンジを受けた日産「リーフ」 Photo:NISSAN

 2012年10月29日(月)、JR横浜駅東口にほど近い、日産自動車本社。

 同ビル上層階で、「リーフ」マイナーチェンジ事前説明会が行われた。

 11月20日発売(同日、記事化解禁)の同車。開発関係者らが改良部品を前に、メディアからの質問に答えた。

 筆者「仕向け(=販売地域)では、(現時点で)日本が約1万9000台と一番多い。元々、こういった(販売の)イメージだったのか? 今回改良したことで、欧米でどう売っていきたいか? それは販売計画として、または(開発者としての)個人的な思いとして、どう考えているか?」

 これに、「リーフ」開発の責任者、ゼロエミッション事業部/チーフ・プロダクト・スペシャストの阿部徹氏はこう答えた。

 「市場についてはいろいろな考え方があるが…。企画当初はアメリカがメインマーケットだった。(今後も)日産の地元日本とアメリカが主要市場だ。さらに今回、本革仕様の設定がある。これはアメリカからの要望だ。(今後も)グローバルの声を聞いて、いろいろな手を打っていくことになる」

 配布された資料では、リーフの同年10月15日時点での販売実績は約4万台。そのうち、アメリカが約1万5000台、欧州が約6000台だ。また、世界市場でのEV販売シェア(2012年8月末時点)では同車が52%を占める。つまり、EV世界市場全体は約7万7000台である。

 また同社広報部によると、「リーフ」の計画販売台数は、2011年度(4月~3月期)が2万台、2012年度(同)が4万台。合計で6万台だ。計画達成のためには、今回発表の販売実績約4万台に対して、2012年度末までの5ヵ月でプラス約2万台が必要だ。「リーフ」の主要市場の日米で最近、アーリーアダプター(新しいモノ好きの初期購入者)の頭打ち傾向が見られ、需要に「踊り場感」が出ていた。そうした背景もあり、マイナーチェンジ発表を急いだと思われる。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
好評発売中!
「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」

ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車の共存でビジネスモデルは混沌!トヨタ、ホンダ、日産、三菱など日本メーカーは世界で勝てるのか?年間飛行機移動時間が最も長い日本人自動車ジャーナリストが世界のエコカー事情を徹底取材。市場・インフラ、技術、政策、各社の戦略を詳細かつヴィヴィッドにレポート!

話題の記事

桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


エコカー大戦争!

「エコカー=日本の独壇場」と思っているとすれば、それは大間違いだ。電気自動車、ハイブリッド車を巡る市場争奪戦はこれからが本番。日本は序盤戦を制したに過ぎない。世界規模の取材でエコカー大戦争の行方を探る。

「エコカー大戦争!」

⇒バックナンバー一覧