伊賀 私も数年やってみて、コンサルタントとしては超一流にはなれないなって思いました。でも、だからといって自分の人生終わりとは思いません。それは向いてないとわかったのだから、別のところで頑張ればいい。

為末 あなたという人間がダメではなくて、この分野に関してはつき抜けにくいというだけ。

伊賀 そうなんです。そう考えられない人って、一回負けるとメンタルに立ち上がれなくなってしまう。ビジネス分野における転職も、アスリートの競技の転向も、それを「逃げ」としてしまう空気が、今の日本にはありますよね。

  若いうちに自分はここでは勝てないと知り、じゃあ勝てそうなところはどこかと、前向き、かつ戦略的に考える訓練が少ないからだと思います。

為末 それではこれからの時代、生き残るのは難しそうですね。

伊賀 グローバルなビジネスの世界では競争はより厳しくなり、「頑張れば絶対勝てる安全な場所」なんて、もうありません。企業もビジネスパーソンもこれからは、「自分が勝てる場所」を探して勝負する必要があると思います。

連載第3回、最終回は「自分が勝てる場所」の見つけ方です。
(1月11日更新予定)


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