【具体的なお悩み】
 私は現在59歳で、整骨院を営んでいます。ですが、年齢・体力面と、人生の残り時間を考え、遅くとも65歳には退職を希望しております。

 4歳年上の妻は1年半後、私は5年半後から、国民年金と国民年金基金を合わせて月に約30万円の支給がスタートします。 

 退職までに資産を積み増したいところですが、娘が就労支援学校への入学と同時に一人暮らしを始め、家賃などの仕送りによる負担が増えています。630万円の住宅ローン残高も抱えています。

 私の家計はこのままで大丈夫でしょうか。査定のほど、よろしくお願いします。

このままでは「年間80万円の赤字」
Rさんの老後は大丈夫?

 早速、家計収支を試算しながら、Rさんの老後の生活が大丈夫なのかを見ていくことにしましょう。

 Rさんの現在の世帯収入は、年間1000万円。支出は、記載のある項目を合計すると年間900万円(月間75万円)になります。年間の収支は100万円の黒字になりますが、これは娘さんが1人暮らしを始める前の数字です。

 4月以降は、家賃など月10万~20万円を娘さんに仕送りしているので、平均値の月15万円(年間180万円)がRさん一家の支出にプラスされると仮定します。すると、このままでは年間支出は1080万円となり、80万円の赤字になってしまいます。

 ただし、娘さんが1人暮らしを始めたことで、Rさん宅での食費や水道代、光熱費は以前よりも減るはずです。

 そこで今回は、減額される食費・水道代・光熱費などの合計金額を月間7万円弱、年間80万円と仮定します(家族3人分の食費が月15万円、電気・水道代が月6万円であることを参考に試算)。

 すると、ちょうど減額分によって赤字幅が相殺されます。娘さんを支援する期間の記載がありませんが、後述する公的年金を除くと、当分は年間黒字額ゼロ、収支はトントンになるでしょう。

 とはいえ、Rさんが働いている間は現状の収入が確保できるため、娘さんへの支援金が増えなければ、保有する金融資産を取り崩す心配はありません。