会計士・税理士・社労士 経済3士業の豹変#15Photo by Yoshihisa Wada

アーンスト・アンド・ヤング(EY)による監査とコンサルティングの分離表明を受け、日本事業を統括するEYジャパンも事業体制の再構築に向けた検討に入った。今、EY内部でどのような議論が繰り広げられ、どのような結論を導き出そうとしているのか。特集『会計士・税理士・社労士 経済3士業の豹変』(全19回)の#15は、EYジャパンチェアパーソン 兼 CEO(最高経営責任者)の貴田守亮氏に直撃した。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)

アンダーセン解散以来の大型業界再編へ
昨秋から議論を重ねたEYトップ層の狙いとは?

――今回のコンサルティングと監査の分離検討の議論は報道先行の感もありますが、どういう経緯で出てきた話なのでしょうか。

 もともとEYには決めてから公表をするというよりも、皆で議論している段階で公表するカルチャーがあるのですが、公式には去年11月、EYグローバル会長兼CEO(最高経営責任者)のカーマイン・ディ・シビオら経営トップ層による議論が始まりました。

 ただ非公式には、海外の規制当局の動きもありますので、おそらくEYだけではなく、こうしたシナリオ分析はどのファームでもやっておかなければならないものだと思います。

 そのときに実際に分離した場合のフィージビリティースタディー(実現可能性や採算性などを調査)を行うことが決まり、今年8月にそれが終わりました。そこから出資者であるパートナーの皆さんに計画の方向性を話し始め、クライアント企業との対話を行っているところです。

 そして来年の1月か2月にパートナーによる投票を行い、その先の進め方を決める予定です。

 これが経緯ですが、おそらく業界内外で「誤解」があると思うのです。

今年9月、突如浮上したEYの分離構想。米エンロンの会計不正を受けて米アーサー・アンダーセンが解散した2002年以来の大型業界再編となり得るだけに、その動向に関係者の注目が集まる。

貴田氏によれば、EYグローバルの経営トップ層は昨年11月から「大議論」を始め、分離の是非について検討を重ねてきた。一体何が狙いで、日本事業はどうなるのか。キーパーソンである貴田氏が、その全てを明かす。