会計士・税理士・社労士 経済3士業の豹変#9Photo:PIXTA

企業の決算を監査する監査法人。もちろん、彼ら自身も決算を作成し、公表している。特集『会計士・税理士・社労士 経済3士業の豹変』(全19回)の#9では、主要な監査法人について、一般企業と同様の視点で財務分析をすることで、最も健全性の高い監査法人、収益力が最も高い監査法人をあぶり出してみた。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

決算を監査する「市場の番人」の決算を分析!
12監査法人で最も利益率が高いのは…

 監査法人も決算を作成している。形式は事業会社と同じように、貸借対照表があり、損益計算書がある。そして、公表もされている。

 監査法人には無限責任監査法人と有限責任監査法人があり、そのうち有限責任監査法人は詳細な貸借対照表と損益計算書が開示されている。上場企業ではないので、財務分析をされることはほとんどなく、分析結果が各種媒体で紹介されることはまずない。

 そこでダイヤモンド編集部では、「上場会社監査事務所名簿」に登録されている125の監査法人のうち、12の有限責任監査法人を対象に、決算分析を試みた。

 無限責任監査法人は、売上高が開示されているため、125の監査法人の売上高を集計し、増収率ランキングとして本特集の#2と#5でまとめている。

#2『監査法人「監査売上高増収率」ランキング【109社】2位そうせい、1位は断トツ515%増収の注目株!』
#5『監査法人「非監査売上高増収率」ランキング【90社】2位双葉、行政処分間近の法人も5指入り!』

 次ページからは、健全性、収益性などの観点から分析した結果を解説するとともに、事業会社とは違う監査法人ならではの特殊性にも触れてゆく。