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ファンケルのアジア展開を阻む“契約問題”
問題解決へ問われるオーナーの手腕

週刊ダイヤモンド編集部
2013年1月29日
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 化粧品や健康食品を製造販売するファンケルがアジア事業の強化に乗り出す。国内は「無添加化粧品」の代表格として安定した人気を誇るが、アジアに目を転じると、中国・香港以外は成功しているとは言い難かった。そんななかで今回、台湾やシンガポールでの事業強化を決断し、これらの地域を足場に「グローバル・プレミアム・ブランド」としての地位を築く戦略を打ち出した。アジア展開は同社固有の“代理店契約問題”がネックとなっていたが、2015年にこの問題が完全に解消される見通しを持ち、本格的にアジア市場を開拓する。

 事業強化を進める台湾では、日本で昨年にリブランディング(ブランドの再構築)を行ったばかりの新しいラインナップの商品を2月以降に投入していく。さらに停止状態にあった出店を再開する。ハイグレードな百貨店を中心に店舗を増やし、まだ浸透していないブランドの認知度を高める狙いだ。11年度末で19店舗、売上高約7億円だが、14年度には29店舗、売上高14億円まで引き上げる。

 シンガポールでも3月から順次、リブランディングした商品を投入するほか、今夏をめどにインターネット販売を開始する。さらに無添加のメリットを伝える季刊の情報誌を創刊して会員に送付するなど、矢継ぎ早に強化策を打つ。11年度末は11店舗、売上高8億円にとどまるが、14年度には15店舗、売上高15億円へと拡大する。

 すでに一定の成果を出している中国ではさらなる事業拡大に向け、米国で展開中の自然派化粧品ブランド「Boscia(ボーシャ)」を投入する。化粧品販売店チェーンのセフォラを通じて近いうちに販売を始める計画だ。

 アジア展開は1996年度にスタートした。中国、香港、マカオでは香港資本のCMCグループと独占代理店契約を結んで、ファンケルブランドの化粧品を販売している。2011年度末で中国145店舗、香港38店舗と大量出店に成功し、資生堂と並ぶ化粧品メーカー進出の成功事例と評されている。それだけにかつてはCMCに対する信頼は厚かった。

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