エリアの「大卒比率」を知れば
自分に合うかが分かる

 さらに、資産性以外の見方として、「大卒比率」についても簡単に触れておきたい。

 マンションは集合住宅であるがゆえに、部屋は違えども、同じ屋根の下にいる人と共同生活することになる。そのため、近隣住民の大まかな学歴を押さえておくと、そのエリアが自分に合うかどうかの判断基準にできるかもしれない。

 そこで、路線別・駅別に大卒比率を見ると、路線平均では小田急小田原線が最も高く、27.4%だった。駅単位では、荻窪(JR中央線、東京メトロ丸ノ内線)と西荻窪(R中央線)の2駅が40%を超えている。東京都杉並区は大卒比率が高いが、この2駅はその中でも代表的な駅になる。

 この荻窪をはじめ、練馬や千歳船橋(小田急小田原線)といった駅は、マンションの供給棟数が突出して多いのも特徴だ。一方、手元のデータでは代田橋(京王線)の供給棟数はゼロ棟である。古くからの戸建てが多い立地で、新たに高い建物を建てづらいのかもしれない。

 このように見ていくと、新宿駅にアクセスしやすい駅や路線はバリエーションに富んでいる。「住みたい街ランキング」の上位にある街もいいが、年収や学歴や資産性などに応じて、「自分だけに合う街」を選ぶのも一興である。