「白・黒・赤・青」が抜群に“由緒正しい4色”である納得の理由「い」をつけて形容詞化する言葉は「白」「黒」「赤」「青」の4色だけだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

白・黒・赤・青は、他の色と比べて群を抜いて「由緒正しい色」だといえます。なぜか分かりますか?今回は、その中でも主に白・黒へスポットライトを当て、色の由来を解説します。勝負の世界では、勝ちを白星、負けを黒星と言いますが、一方で白旗を揚げるは負けを意味します。どんな由来があるのでしょうか?前回に続きポーポー・ポロダクションの『決定版 色彩心理図鑑』(日本文芸社)から抜粋し紹介します。

歌舞伎と色の由来
色男/黒幕

●「色男」の色って何色?

 容姿の優れた美男子、女性にもてる男性を形容する「色男」。「イケメン」が見た目を指す意味合いが強いのに対し、「色男」は女性にもてるというところを強調するときに使われる傾向があります。

 色男の由来は歌舞伎にあります。男女の濡れ場を演じる「濡事師」を色白の美少年に見せるために顔を白く塗りました。「濡事師」はいつしか「色男」と呼ばれるようになったのです。つまり色男の「色」とは、白のことをいいます。