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電力会社の“支払い待った”で
重電メーカーの金繰り悪化

週刊ダイヤモンド編集部
2013年2月20日
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 「営業キャッシュフロー(CF)のマイナスを受けてフリーCFが2500億円を超えるマイナスに」

 東芝の久保誠専務は、第3四半期決算会見の席で今回の大きなポイントについて、そう語った。

 「資金回収の大部分が第4四半期にかなりシフトしている。期末までに営業CFを正常化させたい」

電力会社に先払いの余力はなくなった。写真はJ-POWER、大間原発建設の様子(2012年11月)
Photo:AP/AFLO

 実は、金繰り悪化の大きな理由は、電力会社が取引先への支払いを先延ばししていることにある。

 これは他の重電メーカーでも見られる現象だという。

 重電メーカーは、火力や原子力の発電システム、機器などを納入している、電力会社の主要取引先の一つ。その影響は決算数値にも表れているのだ。

 東芝の場合も例年、第1~3四半期決算の累計値を見ると、営業CFは黒字を出していた。ところが、今期は約1000億円のマイナスとなっている。

 事情に詳しい複数の重電業界関係者によれば、内実は電力会社から「“前受金”の支払いに待ったがかかっている」というのだ。

 重電メーカーが電力会社に発電設備を納めたり、メンテナンスしたりする場合、事前に部材や機器を購入する必要がある。今までは売り上げが未計上の時点でも、代金を“前受金”として、電力会社から受け取ることができていた。ところが、その構図が崩れたのだ。

 背景にあるのは、もちろん電力会社自身の財務悪化にほかならない。原子力発電所の停止や火力発電の燃料費高騰などにより、支出は増大。しかし、これらの要因を電気料金に転嫁しようにも、周囲から厳しい視線を注がれ、値上げが思うようにいかない状況に陥っている。各社軒並み赤字という苦境に立たされているのだ。

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