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「引きこもり」するオトナたち

広島発!行政の手を借りない就労支援
「引きこもり」が特技を生かして自立する方法

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第141回】

 引きこもった人たちが一歩を踏み出したいと思っても、自分の住む地域には「就労に結びつくような取り組みがない…」などと嘆く話をよく耳にする。

 とくに地方の街となると、「引きこもり」などの就労支援に力を入れている自治体にでも住んでいないかぎり、再び社会に踏み出す機会を閉ざされたまま、あきらめ、息を潜めて生活せざるを得なくなるのが現実だ。

 「毎日通える所が欲しい」

 「仕事につながることをやりたい」

 そんな希望を叶える場所が「自分の住む自治体にないのなら…」と、身銭を切って、行政の手を借りずに作ってしまった人がいる。広島県福山市に「ドリィムスイッチ」を開所した中村友紀さんだ。

コンビニで働けない「引きこもり」も
特技があれば自立できる!

 中村さんは、市内のIT企業に勤務していた。しかし、高校生だった息子が不登校になったのをきっかけに、連日深夜まで働くような勤務体系の職場での仕事から、家で子どもと一緒に生活できるような在宅ワークに切り換えた。

 一方、35歳未満の勤労青少年が余暇を楽しむための施設「Buchiパル」(福山市勤労青少年ホーム)で、市からの委託による週に1回の社会体験活動プログラムを利用。同施設に開放されているフリースペースにも通った。

 「スーパーや造船関係の事業所に、館長さんからお声がけがあって、何日か体験で行かせてもらうんです。ただ、そこに来ていた人たちは皆“週に1日では足りない”“毎日行くところが欲しい”と言う。フリースペースに行っても誰もいない。することもない状況でした。そこで、毎日行けるところがあったらいいなと思って、自分で始めたんです」(中村さん)

 そして、まず考えたことは、家にずっといる人たちなら、パソコンを使い慣れている人が比較的多いのではないか、ということ。パソコン関係であれば、ちょっと頑張れば、スキルアップできる。中村さんは、こう続ける。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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