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シティの東証上場で実現した
日興の三角合併と“次の課題”

週刊ダイヤモンド編集部
2007年10月12日
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 米大手金融グループのシティグループは、傘下の大手証券・日興コーディアルグループを三角合併(吸収合併する会社の株主に、存続会社の親会社の株式を割り当てる合併手法)で100%子会社化すると発表した。大手証券の一角を完全にグループ化することで、1500兆円の日本の個人金融資産の取り込みを本格化する。

 総合証券3位の日興コーディアルグループは、2006年末表面化した不正会計問題をきっかけにシティグループの傘下入りを決め、シティはTOB(株式公開買い付け)を通じて、68%の日興株を取得していた。完全子会社化は当初からの方針で、残る32%の株式をどのような手段で取得するかが注目されていた。

 2007年5月から解禁された三角合併を利用した場合、日興の既存株主には、合併相手のシティグループ・ジャパン・ホールディングスの親会社である米シティグループの株式(ニューヨーク証券取引所に上場)が割り当てられることになる。すでに日興取得に1兆円近いキャッシュをつぎ込んだシティ側にとっては、ニューマネーを必要としない三角合併が望ましい。だが日興の既存株主にとって「日本での流動性が低いシティグループ株を割り当てられるメリットは小さく、受け入れがたい」(大手証券)という事情があった。

 2007年12月にも開催される臨時株主総会で反対表明をすれば、各株主はシティ側に現金での買い取り請求をできる。多くの既存株主が買い取り請求を行なえば、三角合併の意味は実質的になくなる。

 このため、シティグループは2007年7月に外資系としては初めて銀行免許を取得し、日本市場を重視している姿勢を明確化。さらに現在、東京証券取引所にシティグループの上場を申請中で、早ければ年内にも上場が認められる見通しだ。そうなれば、既存の日興株主もシティグループとの株式交換を受け入れやすい。

 シティ側はTOB価格と同じく、日興株に対し1700円相当のシティグループ株を割り当てるとしており、2008年1月中に完全子会社化が完了する見通しだ。

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