「上か下かの議論に意味はない」

 結局のところ、旧帝大の理系学部を目指すべきなのか? それとも、東大を目指して頑張れるだけ頑張った結果、最終的に早慶理工に落ち着くという戦略もアリなのだろうか。

 そういった質問をよく受けるという小林さんは、次のように語った。

「東大志望で戦える超上位層なら、早慶の方が内容的にマッチするし、受かりやすい。だけど、地方で勉強の進度が早くない人は、むしろ多科目を寄せ集めて戦う方が戦いやすいかもしれない。そういう人には、旧帝の方がいい」

「どちらが上か下かという議論にはあまり意味はない。ただひとつ言えるのは、どちらを受けるのかは、めちゃくちゃ大事。旧帝の方は大学院まで行って研究者になる道もあるし、地元での就職にも強い。一方、早慶理工だと、学卒でコンサルや大企業に就職する人も多い。どちらが自分のイメージに合っているのかで大学を選ぶ方が、重要かなと思います」

(構成/北森 悦)