新人のやる気はダダ下がり!上司・先輩が言いがちな「罪深いフレーズ」とは?前向きに頑張ろうとしている新人に対してモチベーションを一気に下げる一言とはどんな言葉なのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新入社員が入社してから約半年、これまでの振り返りのために、9月にフォローアップ研修を開催する企業も多いと思います。入社して半年というのは一つの目安。順調に育ってきている新人もいれば、現場の仕事を回せるようになるまでにはまだまだ時間がかかる、という人もいるでしょう。成長の速度は人それぞれ。期待より遅くても、上司や先輩がやる気をつむような言動は避けなくてはいけません。前向きに頑張ろうとしている新人に対してモチベーションを一気に下げる一言とはどんな言葉なのか、新人のタイプ別に解説します。(カスタマーズ・ファースト株式会社代表取締役・代表講師、産業カウンセラー 片桐あい)

配属先が希望どおりではなかった新人に
「会社とはそういうもの」「私が新人の頃は~」

「思っていた配属先と違っていてがっかりしました」と、面談で正直に話してくれた新入社員のAさん。励ますつもりで「会社はそういうものだ」「何年か我慢して経験を積んだら異動もできる」「私が新人の時には……」といった話をしても、新人のモチベーションはさらに下がってしまいます。

 こうした時には、配属された組織で得られる経験やスキルに目を向けさせましょう。実現したいことがあって入った会社でも、配属になった部署では全くその経験ができないという場合はよくあります。

 新人が会社に入って期待することは大きく分けて二つあります。一つは、「自分自身がそこでどのような成長ができるのか?」。もう一つは、「自分という存在が周囲の役に立っているか?」です。

 配属が希望とは違ったとしても、この二つについて考えさせることはできます。「イヤだイヤだ」と言っている時間はないはずです。具体的にどんな経験やスキルを身に付けたいのかを明確にし、そして一日も早く“周囲の役に立っている”という感覚を持たせることが大切です。