「考える」とは、まず問いを持つことからはじまります。「ほんとうにそうだろうか?」と疑い、答えを求めていくのです。次の3つのステップはあらゆる場面で使えます。

1 目の前にある違和感を見逃さない
2 疑ったルールや事象に対して、「なぜ」「どうすればいいか」を考える
3 おかしいと思ったら声を挙げ、説明する

 問いを立てる意識は、多様性のある社会では不可欠です。

 狭い社会やコミュニティ、近い価値観の人が集まる集団では多くの人にとって「心地良いルール」が適用されてもそこまで問題にはなりませんが、多様性のある場ではそうはいきません。ひとつひとつのルールに合理性や納得できる理由がなければ、不幸になる人が増えてしまいます。

 与えられたルールや条件を鵜呑みにせず、「どうしてこの条件が必要なんだろう?」「もっといいルールにできないか?」と考える。

 おかしいと思ったら、ただガマンするでも、ただ破るでもなく、変えていく。

 そして相手の「声」を無視したり頭ごなしに否定しないことが、これからの時代により求められるスタンスです。