「○割引き」「○%ポイント還元」……損得を一瞬で見極めるコツ

「1割引き」も「1本サービス」も消費者にとっては魅力的だ。得した気分になるのはたしかだが、果たしてどちらが得なのだろうか。

 わかりやすく具体例を挙げてみよう。

 たとえば、1本で2000円の地酒が売られているとする。「10本買うと1割引き」と「10本買うと1本サービス」というふたつの選択肢があるとしたら、どちらが得だろうか。実際に計算してたしかめてみる。

 まず「10本買うと1割引き」の場合だと、2万円×0.9=1万8千円となり、1本2000円の地酒が1800円で買えることになる。

 一方、「1本無料サービス」の場合だと、2万円で11本買えることになる。この場合では、2万円÷11本=約1818円となる。

 つまり1本の値段に換算すると、「1割引き」のほうが安いということが一目瞭然になる。この計算はその場ですぐにできるので、もしも店頭でどちらにするか迷ったら、すぐに計算してみるといい。

 ところで最近は「ポイントカード」利用者が増えて、「10%ポイント還元」と「現金1割引き」という2種類の選択肢がある場合も多い。どちらのほうが割引率が高いのだろうか。

 たとえば10万円の商品であれば、「現金1割引き」の場合、価格は9万円になるので割引率は10%となる。

 一方「10%ポイント還元」の場合は、言い換えれば10万円で11万円の買い物ができることになる。差額の1万円を11万円で割った数値が割引きになるわけだ。この場合の割引率は、9.1%になる。

 ようするに、「現金1割引き」のほうが約1%も割引率が高いということになるのだ。