——そんなイセさんがどのようにSNSを使っているのかお聞きします。利用しているサービスはTwitter、Facebook、Instagram、noteということですが。

新しいサービスを出したときや日々のアイデアはTwitter、ビジネスで提携先を募集したり、まだ言語化できていないトピックについて議論したいときはFacebookに書くことが多いです。特にFacebookは人脈を“つなぐ”という意味ではここ10年ほど、とても助けられています。noteは自分が言語化できたことを記事としてストックしたいとき、Instagramは釣り、ゴルフ、ワインなどの遊び用アカウントです。

名前のアナグラムのワインを見つけたときにイセ氏が投稿した写真
名前のアナグラムのワインを見つけたときにイセ氏が投稿した写真

私がSNSを使い始めたのは大学生のとき。mixiやGREEといったSNSサービスが出てきて、友達とつながって一緒に映画を撮る仲間を集めるとか、一緒に釣りに行く仲間を集めるとか、何かおもしろいことをやるためにつながる手段として使っていました。

——SNSファーストジェネレーションなんですね。「仕事で使う」という発想ではなかったと。

そうですね。僕は大学3年生のときに初めて起業し、ガラケーで利用できる、メーリングリストをアレンジしたSNSをつくりました。当時のSNSはパソコンでの利用が中心でした。でも自分たち(大学生)が使っているガラケーで人とつながれるSNSをつくりたかった。

趣味が起業のネタになってるというか、自分がほしいと思うものをつくれたらいいなと思っていました。

2020年に長野県の御代田町に移住したイセ氏の「エクストリームワーケーション」の様子
2020年に長野県の御代田町に移住したイセ氏の「エクストリームワーケーション」の様子

誰が見ているのかが大事。届くべき人に届けばいい

——プロデューサー業に役立てる意味で特に重要視しているSNSの使い方のポイントを教えてください。

先に申し上げておくと、僕個人はあんまりバズらない人間なんですよ。つくったサービス、たとえば「ボケて」のオフィシャルTwitterアカウントは6.8万フォロワー、Instagramは14.7万フォロワー(2022年1月時点)いますが、僕自身はマスにウケる存在ではないですから個人Twitterアカウントは5700フォロワーほど。そのうちの数百人が見てくれるだけでいい。バズらせることをそんなには狙っていないんです。誰が見てくれているかが大事です。

僕が書いた、車の出張整備をしてくれる「seibii(セイビー)」というサービスの紹介記事を例にあげましょう。僕は新しいサービスを試して、その上で分析するのがすごく好きなんです。そして、いいものは誰かに紹介したい。seibiiはたまたま車のタイヤを交換したいなと思って見つけて、単純にすごいサービスだなと思ってnoteに紹介記事を書きました。