僕は「フォロワーを増やそう」と思ったことはないですが、フォロワーを増やすことを目的にしている人たちが結構多いですよね。昔はフォロワーを買うなんてこともあったようです。僕からすると、そういうのは滑稽に見えます。
僕自身はTwitterを2009年の黎明期からやっているけれど、途中からやり始めてフォロワーを増やしていくのは確かに大変なのかもしれない。でも、最初は誰からもフォローされないし、ツイートを見てもらえないのが当たり前なんです。そこでやめてしまったら、それ以降のオポチュニティ(機会)を得られないということです。
自分の思いを残すことが「資産」になる
━━呼吸をするようにやっていくことで自然とフォロワーも増えるという話ですね。とはいえ土屋さんのツイートはバズっているものも多いです。以下は決意表明のようにも受け取れるツイートですが、こういうのも呼吸なんですか。
「三流の人は金を残す、二流の人は事業を残す、一流の人は人を残す」ってゆう名言があるけど、「超一流は文化を残す」よね。人がいなくなっても文化が残れば再現性あるし、時代を越えて残る文化が一番尊い。
— 土屋尚史 / Goodpatch (@tsuchinao83) June 25, 2019
転職が当たり前の時代だからこそ、一社に長くいる人の価値も上がっている。特に腹を括って辞めないと決めている人材。経営者から見ると彼らを絶対に裏切れないと思うし、彼らの将来に絶対報いたいと思う。そういう人材をどれくらい増やせるかが企業の底力を決める
— 土屋尚史 / Goodpatch (@tsuchinao83) March 15, 2019
これは当時の事業の状況や精神状況を表しているツイートですね。僕はツイートすることで、そのときの感情を残しておきたいんです。ブログもそうですが、何者でもなかったときの自分の思いが文章として残っているのは、資産なんです。たとえば本を書く場合は、昔のことを思い出して書くから結構改ざんされてしまいますが、ブログやSNSはそのときの率直な思いを残せます。
ただ、僕は別に「資産を残そう」と思ってやっているわけではなくて、結果的に過去に書いていたものが資産になっているということ。それが何にもならなくても別にいい、という考え方です。
みんなSNSに期待しすぎなんじゃないかなと思うんです。「こういうツイートをしたら反応もらえるかも」みたいな、短期的な成果を期待してしまう。
僕はただ素でツイートしています。「てにをは」とかもあまり気にしないし、きちんとした日本語にしなきゃとも思わない。SNS上でも表裏がないですし、実際とまったく変わらないんです。素を好きになってもらうのが一番重要だと思います。
自分自身の性格として、着飾ったり大きく見せたりするのが嫌いなんです。権威が嫌いで、基本的に人をフラットに見るようにしています。人を見るときにはバイアスを外して見たいし、僕自身もそういうバイアスで見られたくない。だから、相手のバイアスというか期待値から、なるべくジャンプの少ないコミュニケーションをするというのが鉄則だと思っています。
社内でも社外でも「素」を見せるのが重要
━━土屋さんのnoteも、当たり前のように3桁の「スキ」がついていますが、やはり素をさらけ出している記事が多いから共感を呼んでいるんだと思います。それがきっとビジネスでは採用などにも結びついているんでしょうね。