そろそろ新年度。4月になれば、期待と不安を胸に抱いた新入社員が入社してくる。迎える側の上司・先輩社員としては、「どんな新入社員が入ってくるのか」「関係を上手く築いていけるか」など、今から気を揉んでいることだろう。実際、世間には「今の新人たちはよくわからない」という声が溢れており、意識の違いなどによるトラブル事例が多数報告されている。そんな「ビジネスUMA」(職場の未確認動物)とも言うべき彼らは、どんな世代なのだろうか。まずは、彼らが「何を考え、どんな働き方を望んでいるのか」を大枠で理解しておくことが必要だ。具体的な対処法は、それをベースに考えればよい。(取材・文/プレスラボ・宮崎智之)
なんと、業務日報に顔文字(>_<)
世代間ギャップに戸惑う上司や先輩
あと1週間ほどで2012年度も終わり。4月に入れば、あなたの会社にも2013年度の新入社員が入社してくる。回復の兆しが見え始めたとはいえ、厳しい就職戦線を勝ち抜いて入社してくる彼ら。当然、新入社員も初めての社会人生活に緊張していることだろう。しかし、不安を抱いているのは新入社員ばかりではない。
世間の声を拾うと、ここ数年、新入社員と先輩・上司たちの「意識の差」が拡大している傾向が見て取れる。
「ここ数年の新入社員と接していると、どうも自分の意識とのギャップが大きいように感じます。受け身というか、指示待ちというか……。世代論で語るのは個人的には好みませんが、自分が新入社員のときはもっと積極的に上司に質問しにいったものですが」(40代・男性)
「業務日報を書かせたら、『初めて取引先にいった。緊張した(>_<)』と顔文字入りで書いてきて。取引先へ出す書類にも、同じことをしなければいいんですけど……」(30代・女性)
読者のなかには、こうした不満や不安を感じた経験がある人も、多いのではないか。いつの時代も「最近の若者は」と言われてきたものだが、最近は若者たちの思考のバックグラウンドとなる経済・社会情勢の変化が以前よりも激しいぶん、大きなジェネレーションギャップを感じる人も少なくないようだ。