コンサル大解剖Photo:Viktoria Rodriguez/gettyimages

デロイト トーマツ グループが人材育成策の目玉としてかねて掲げてきた「デロイト大学」構想を推し進めている。だが、業績が低迷し、リストラ策を進める中での巨額投資に社内から批判の声も上がる。長期連載『コンサル大解剖』内で10回前後にわたり配信予定の特集『デロイト内部崩壊』の第7回では、ダイヤモンド編集部の取材で判明したデロイト大学構想の詳細を明らかにしていく。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

「デロイト大学」の詳細判明!
立地は東京近郊の企業集積地

「デロイト トーマツ、Deloitte Universityの日本での設立を決定」――。2023年9月、デロイト トーマツ グループは人材育成策の目玉として「デロイト大学」の設立を発表した。

 デロイト大学とは、デロイトが全世界で展開する企業内大学の名称だ。最先端の専門スキルの習得や人材交流といった人材研修の役割を担うほか、クライアントや地域コミュニティーなどとのコラボレーションなども企図された拠点である。

 11年に米国で第1弾が設立されたのを皮切りに、現在ではフランスやインドなど複数の国に設けられている。27年の開校を目指す日本のデロイト大学は、国内にとどまらずアジア地域における主力キャンパスの1つとなる計画であり、同社が高い期待を寄せるまさに肝いり事業だ。

 ところが、このデロイト大学構想に影を落としているのが、デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)の業績悪化である。『【スクープ】デロイトが内部崩壊!“予算未達ドミノ”で大幅下方修正、「禁じ手」人員削減リストラ計画の全容』などで既報の通り、DTCの経営は苦境にある。各部門での予算未達が続くほか、若手を対象とした“人員整理”が進められるなど緊急事態にあるといっていい。

 それ故、デロイト社内からは「業績悪化による人員整理を進める中で、人材育成を目的としたデロイト大学をつくっている場合なのか」といった批判が上がっているのだ。

 しかも、デロイト大学は専用の施設を一から建設するのだ。業績悪化によりこれまで掲げてきた大増員計画が風前のともしびとなる中での“ハコモノ”の建設はまさに不合理ともいえる。次ページでは、ダイヤモンド編集部の取材で判明したデロイト大学構想を詳報する。設立予定地に加え、社内から批判が上がる投資規模なども明らかにする。