「7月9日公示、7月21日投開票」の日程であれば、東京都知事選挙の告示日である6月20日以降(事実上の国会会期末、6月21日)に解散できる。小池氏は東京都知事選挙に出馬した後であるため、くら替え出馬は不可能になる。小池氏が知事に3選された2日後に辞職し出馬することは可能だが、それでは「都政投げ出し」の批判を受ける。

 7月は13日~15日と3連休があり、ここを投開票日にしないよう配慮すれば、上記の日程しかない。7月16日公示、7月28日投開票もなくはないが、共に仏滅というのは避けたいはずだ。選挙が遅くなれば、小池氏がくら替え出馬する可能性も高まる。

日本、アメリカ、韓国、台湾で
しばらく続く政治的空白

 冒頭の「もしトラ」話に戻れば、岸田首相のままでは、かつての「中曽根&レーガン」「小泉&ブッシュ」「安倍&トランプ」のような緊密な日米関係は構築しにくいとみる。

 過去の日米関係を見る限り、上記のアメリカ大統領3人のように、共和党の大統領の方が日本との良好な関係を築きやすい。

 ただ、バイデン氏に臣従し、「国賓」として喜んで訪米する岸田首相では、トランプ氏とはソリが合うまい。

 石破氏や高市氏なら、対中国という点では気が合いそうだが、トランプ氏が、長くゴルフをやめている石破氏や、ゴルフよりもダイビングや楽器演奏が趣味だった高市氏と談笑しながらコースを回る絵は想像しにくい。

 いずれにせよ、こうしたこと以上に筆者が懸念するのは、日本をはじめ関係各国で政治的空白が生じてしまっていることだ。

 日本はいつまでたっても、国民の生活向上や国土の防衛に一切関係ない「政治とカネ」の問題一色、アメリカは大統領選挙、韓国も4月までは総選挙で明け暮れ、総統選挙が終わった台湾も、蔡英文政権から頼清徳政権に代わる5月までは政権の移行期だ。

 その間、中国は、中国漁船転覆事故を契機に、台湾の離島・金門島周辺で圧力を強め、ロシアはウクライナへの攻勢を強化し、北朝鮮も核・ミサイルの発射実験を続けている。

 選挙日程などのスケジュールは変えられないとしても、政治の流動化は各国国内の重要課題を停滞させ、中国やロシア、北朝鮮のような専制主義国家を利するだけだ。体制が決まれば、早期安定と結束を願うばかりである。

(政治・教育ジャーナリスト/大妻女子大学非常勤講師 清水克彦)