JFA新会長に就いた
宮本恒靖氏の対応は?

「DPRKFAに直接言うよりも、AFCを通してFIFAに伝えるべきところがある」

 現役時代には日本代表のキャプテンを務め、23日に第15代JFA会長に戦後最年少となる47歳で就任した宮本恒靖氏は、今後にJFAとして取るべきアクションをこう語った。しかし、窓口となる肝心のAFCが心もとない。そうした実情を踏まえた上で宮本会長はこう続けた。

「それでも、自分たちの立場というものをしっかりと伝えてきたい」

 世界のW杯予選などではトラブルを未然に防ぐため、ヨーロッパのスペインとジブラルタル、ゼルビアとコソボ、ウクライナとベラルーシといった、過去に紛争や政治的な軋轢(あつれき)があった国同士のカードが実現しないよう、FIFAによって組み合わせ抽選前に調整が施されている。

 一方、アジアでは「韓国対北朝鮮」「イラン対イラク」など、因縁のある国同士の対戦が通常通り組まれてきた。弾道ミサイル問題や拉致問題が取り沙汰されている「日本対北朝鮮」も同様だ。だが今後は、政治的な思惑がスポーツに波及しないよう、アジアでもヨーロッパのような「事前調整」が必要な時期に来ているのかもしれない。