サッカー北朝鮮のドタキャン騒動、関係者がウワサする「とんでもない言い訳」とは?Photo:Etsuo Hara/gettyimages

サッカー日本代表と、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表とのW杯アジア2次予選第4戦が直前で中止になった。北朝鮮側が首都・平壌での日本戦を「ドタキャン」したためだ。中立地での開催や日程変更などの代替案も見送られる、前代未聞のドタバタ劇はなぜ起こったのか。関係者のなかでうわさされる、北朝鮮側のとんでもない「言い訳」とは――。(ノンフィクションライター 藤江直人)

北朝鮮がサッカー代表戦を
前代未聞の「ドタキャン」

 去る3月25日。サッカー日本代表を率いる森保一監督は、福岡県北九州市の北九州スタジアムにいた。本来であれば、翌26日に予定していた北朝鮮代表との試合(北中米W杯アジア2次予選第4戦)に向けて、中国・北京発のチャーター便で平壌に入り、試合会場の金日成競技場で公式練習に臨んでいたはずだった。

 だが、北朝鮮側に「ドタキャンされる」という前代未聞の事態が発生。森保監督は急きょ行程を変更し、北九州へと向かった。ちょうど北九州スタジアムでは、今夏のパリ五輪出場を目指すU-23日本代表が、U-23ウクライナ代表と戦う国際親善試合が開催されることになっていた。その視察に訪れることにしたのだ(結果は2対0で日本が勝利)。

 森保監督はU-23日本代表の試合後、幻と化した北朝鮮戦に関して、初めて公の場で言及。「選手たちが怪我をするリスクを回避できた状況をポジティブにとらえて、次の試合を迎えられればと思う」と語った。

 もしアウェーの平壌で試合が開催されていれば、プロの試合では珍しい人工芝のスタジアムで戦う予定だった。満員の約5万人の大応援に後押しされた相手選手が、激しい肉弾戦を挑んできた可能性もある。その環境下での試合がなくなったことを前向きに捉えたいというわけだ。