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おもしろ県民性データブック

【千葉県】 海に生きる人々の血が流れさばさばとしていて謙虚

都道府県データ:Vol.25

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第25回】 2010年1月25日
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 千葉県だけではないが、首都・東京のすぐ隣に位置していることが、この県の「県民性」になによりも大きな影響を及ぼしている。人々が好むと好まざるとにかかわらず、年々歳々「東京」がそれを侵蝕してしまっているからである。現代のような高度情報化社会にあっては、東京と遠く離れている道府県でもその影響から逃れるのは困難だが、隣接しているとなればなおさらだろう。

 しかし、千葉県でも東京から離れた房総半島の南半分は、今でも独特の気質が顕著に見られる。旧国名「安房」は四国の「阿波(徳島)」と同音だが、それもそのはず、この地の人々はもともと四国から黒潮に乗ってやってきた人を祖としているのだ。

 千葉県の地図を見ると気づくだろうが、この県は東と南が太平洋、西は東京湾である。また、北側も利根川という雄大な川と、霞ヶ浦という、海を思わせるような湖沼が茨城県との間に横たわっている。要するに、全国でも珍しい、ほかの県と孤絶した地域なのである。遠く四国から海伝いにやってきた人たちはこの地に上陸した後、北上していったに違いなく、千葉県人にはもともと海に生きる人々の血が濃く流れていると想像できる。

細かなことにこだわらず、さばさば
隣の東京の存在が大きく投げやりにも…

 海と日夜接する人々は概して、細かなことにこだわらず、さばさばしている。すべてを飲み込んでしまうこともある海のような自然を前にすると、人間は逆立ちしても勝てないという一種あきらめにも似た気持ちを抱くからだ。そして、それは逆に、あまり我を張らない、謙虚な生き方にも通じている。ただ、すぐ隣の東京の存在があまりに大きいため、それが、今日がよければそれでよしとする投げやりなものに変わってしまうこともある。

 なかには、身も心も東京人になりきろうと、自ら千葉の独自性を打ち捨てようとする人たちもいるようだ。そうした一部の千葉県人は別として、一般的には、「東京」のことを強調しすぎるのは得策ではない。それより、悠々と生きたいと願う本来の気質に触れる、スローな接し方を心がけたほうがうまくいきそうである。


◆千葉県データ◆県庁所在地:千葉市/県知事:森田健作/人口:618万5793人(H21年)/面積:5157平方キロメートル/農業産出額:4119億円(H19年)/県の木:マキ/県の花:なのはな/県の鳥:ホオジロ

データはすべて、記事発表当時のものです

 

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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