FXのトレードスタイルはどう決めたらいいのか。3人のエピドードから学ぶトレードスタイルの考え方学び方。『FXで月100万円稼ぐ私の方法』著者が語る、「元手30万円から始める、ふつうの主婦のFX投資法」第4回目です。(イラスト・関口紀子)
やり方は人それぞれでいい
FXには人それぞれのやり方があります。私の方法もあくまでそのひとつであり、大事なことは自分の性格やライフスタイル、価値観に合ったトレードスタイルを早く確立することだと思います。
今回は、私のセミナーや勉強会に参加してくださっている3人の方に、それぞれのトレードスタイルや初心者のみなさんへのアドバイスをお聞きしてみました。3人ともしっかり自分の目標を持って、着実に成果を上げている様子が伺えます。これからFXをはじめようという方にとって、とても参考になるはずです。
「日中は本業で忙しく、
限られた時間で効率よくトレードするやり方を
鳥居さんのセミナーで勉強しています」
田中重良さん(仮名、45歳)
Q:田中さんは当初、FXの商材をいろいろ試されたとか。
A:リーマンショックの直前にFXを始めたのですが、リーマンショックで私自身も大ショックを受け(笑)、必勝法を探して商材をいろいろ買い漁りました。100万円ほどは使ったでしょうか。でも、うまくいかない。当時、FXってパチンコや競馬と同じような“博打(投機)”と考えていたんです。
そのうち、「FXは投資なんだ」と考えなおし、基本から勉強することにしました。鳥居さんのセミナーに参加するうち、以前うまくいかなかったのは、トレードの記録をつけていないので同じ失敗を繰り返したのが原因であること、いろいろな商材の購入により断片的な知識が身についてしまい、自分の「理」となる手法の確立ができていないことが原因であることにも気づきました。
Q:そもそも本業でお忙しいのに、どうしてFXをやろうと思ったのですか?
A:会計士・税理士という仕事柄、企業経営者との付き合いが多く、リスクをとって自分で稼ぐということについて、いつも考えさせられることが多いです。FXは自分にとって、そういう経験をするための機会でもあると思っています。
理想は昼間、本業をバリバリこなしながら、FXのトレードも両立するというスタイル。当然、時間の制約がありますが、その分、値動きが大きくてスプレッドの狭い通貨ペアを中心に、長い時間のローソク足でトレードするようにしています。また、トレードのチャンスを逃がすことなく、仕事への影響を最小限にするためにもトレードポイントでメールの通知がなされるようにいろいろなツールを使いこなし、自分に合ったやり方を模索しています。
目指すは「日本一の兼業トレーダー」です。
Q:最近のトレードはどうですか?
A:まだ理想には遠いですが、昨年元手40万円で始めて、いまは80万円ほどにまで増えました。このペースで大きく増やしていきたいですね。
Q:これからFXをはじめようと考えている人にアドバイスをお願いします。
A:これからの時代、国や会社に期待していてもダメ。本業だけ一生懸命やっていても不安があります。他に稼げる手段、方法を探すことは、リスク分散として大きな意義があると思います。FXは自分で自分の生活をなんとかするためのツールのひとつとして考えればいいのではないでしょうか。いやいや、それにとどまらず、FXは日常の生活に夢を与えてくれます。しっかりとした手法を確立して身につければ夢の実現を手助けする力となってくれるでしょう。それにFXは株式と同じ20%の分離課税で、他の所得より税制上優遇されているのも魅力的です。
ただし、初心者の場合、少額から始めるのが鉄則です。1000円負けるとどうしても「次は1000円勝とう」と思うもの。その思考は博打と同じです。勝っても負けても淡々とこなすことができる自分の手法を確立して初めて投資となります。ですからマイクロロット(1通貨単位など)で注文できるFX会社を利用して、十分納得する手法を最優先することがもっとも重要であると思います。