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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

社会が消滅を許す唯一の組織が企業である

上田惇生
【第109回】 2008年12月29日
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断絶の時代
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「企業は政府には不可能な二つのことができる」(『断絶の時代』)

 ドラッカーは、企業は事業をやめることができ、しかもやめざるをえなくなることがあると言う。いかに頑固であろうと、市場の試練には抗し切れない。

 さらにドラッカーは、企業は社会が消滅を許す唯一の組織だと言う。病院や大学はいかに役に立たず生産的でなくとも、戦争や革命でも起こらない限り、その消滅は社会が許さない。

 企業は利益を上げる。逆にそのことによって、損失を被るリスクを負う。このリスクが企業の強みにつながる。あらゆる組織のなかで、企業だけが業績の試練を受ける。利益が企業の評価基準になる。

 いかに陳腐化しても、病院はコミュニティに必要とされる。最低水準の大学さえ、ないよりはましと言ってもらえる。コミュニティや卒業生がわれらの大学を守る。

 消費者にはそのような感覚はない。長いこと使ってきた製品であっても、買う義務があるとは思わない。どれだけ便利か、どれだけ安全かだけを考える。役に立たなければ、メーカーが消滅しても残念には思わない。

 利益を上げるなとの主張は俗受けする。だが、投資家の本当の役割は損をしうるところにある。その役割は、リスクを負い、損失を被ることにある。この役割を果たしうるものは、政府ではなく投資家である。

 「私有であることが重要なのは、社会は倒産し消滅しうる組織を必要とするからである」(『断絶の時代』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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