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ディズニー こころをつかむ9つの秘密
【第2回】 2013年5月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
渡邊喜一郎

知られざる東京ディズニーランドの「値づけ」の秘密
~なぜ開業当時、「ビッグ10」は3700円だったのか?

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東京ディズニーランドオープン時のチケット「ビッグ10」は、3700円。この設定はどこからうまれたのか?今に続くその「価格の決め方」は、とてもロジカル!そこには、入場者数の設定から価格づけまで担った著者にしか話せない秘密が…。知られざるディズニーのビジネスが垣間見れます。

「集客数目標1000万人」になった理由

 そもそも、どうして入場者数の目標が1000万人になったのか。「キリが良いから」というあてずっぽうではなく、きちんとした理由があります。
東京ディズニーランドの建設費は、およそ1800億円。
この巨額の資金を調達するために、日本の大手銀行による協調融資が行われました。お金を借りるとなれば当然、お金を返す算段をしないといけません。

 そこで出てきた計算式が、25年間、1000万人の入場者数、という数字だったのです。アメリカの入場者数などももちろん参考になったとは思いますが、基本的には調達した資金を返済するための試算の中で出てきたのが1000万人だったわけです。

 「東京の人口に匹敵する1000万人などという途方もない数字を、いったいどうするのか?」

 呆然とする私に、当時のカウンターパートで、アメリカのディズニーランドから来ていたマーケティングのプロフェッショナル、ノーム・エルダーはこう言ったのでした。

「きちんと魅力のあるものを作って、ディズニーらしさを出して、決められたフォーミュラ(公式)に従って情報を発信していけばいい。大事なことは、決して流行に左右されたりしないこと。そして、継続させるということだ」

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渡邊喜一郎

1959年生まれ。1981年、大卒/高卒の定期採用2期生として、オリエンタルランド入社、運営本部マーケティンググループに配属。東京ディズニーランドのオープンに向け、マーケティング全般に携わった。当時はまだ確立していなかった集客、ブランド構築、知名度向上からツアー企画やプライシングなどのしくみづくりまでを行い、2年目に目標の入場者数1000万人を達成した。開業後はリピーター獲得、マスコミ戦略策定など新しい試みの仕掛け人として活躍したのち開発部に異動、オフィシャルホテルオープン、ディズニーリゾート全体の開発を手がけた。 東京ディズニーランドで得たマーケティングの経験を活かし日産自動車、現タカラトミーなどを経て、メディア工房取締役常務執行役員を務める。2012年に新会社の代表取締役に就任、スマートフォン事業、EV事業等を手がけている。


ディズニー こころをつかむ9つの秘密

東京ディズニーランドの開業前からブランディング、集客などからプライシングまで携わり、開業後はリピーター獲得、オフィシャルホテルのマーケティングなどを担った伝説のマーケターが、ディズニーの神髄を初めて語る。この連載では、今まで語られてこなかったマーケティングの秘密を記した書籍の中からトピックをご紹介します。

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