コミュニケーション力重視の考え方が、
天才の居場所を奪っていないか?

藤野:問題なのは、いまって就職するときにどんな人に対してもコミュニケーション力を求めるじゃないですか。でも天才って、必ずしもコミュニケーション力があるとは限らない。

田村:確かに、歴史を振り返ってもスゴいものを作り出してきた偉人たちは、コミュニケーションができないとか、学校で浮いた存在だったとか、そういった逸話がいっぱいありますからね。

藤野:そうなんです。世の中には対人関係が苦手な人もいるわけです。いまは、そういう人たちは企業から排除されてしまう。つまり天才が生まれにくい。いまは社会の多様性がどんどんなくなって、コミュニケーション力ばかり大事にされているという状況がありますね。

田村:結局、いまの企業にはいろんな意味で人の目利きができないということなのでしょうね。そうであれば、自分が持っている力を本当の意味で活かせるような仕事ができる場所に出会ったら、僕はそっちに行くべきだと思いますよ。

藤野:田村さんのような人の話を聞いて「こんな生き方もあるのか」と気づくことができたら、そうできる人もいるでしょうね。

 ただ、いまの日本で普通に暮らしてきた人だと「ベンチャーや中小へ就職するよりも、やっぱり大手のほうが」「海外へ行くよりも日本で」と考えてしまうのではないでしょうか。

 多くの人は「偏差値が高い学校が素晴らしい」という価値観のループのなかに縛られていますから。

田村:だから「多様性」を育むためにも、海外に行ってみたり、おじいちゃんたちと敬語で話してみたり、多様な出来事や人との出会いが大切だと思いますね。そのなかで「偏差値ループ」を抜け出すことができたら、世の中の見え方がいろいろ変わっていくと思いますね。

藤野:それこそが今後生きていくために必要なことかもしれませんね。

取材・文 /佃俊男
次回の掲載は5/29(水)です。


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