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ハイブリッド・バブル 日本経済を追い込む国債暴落シナリオ
【第1回】 2013年5月24日
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小幡績

【プロローグ】 黒田日銀がヤバい

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なぜバブルは崩壊するのか。それはバブルになったからである。バブルにならなければ、崩壊しない。

 2013年4月4日、日本国債のバブルが崩壊することが決定した。

 なぜなら、誰の目にも明らかなバブルが発生したからである。

 それも、「日銀おひとりさまバブル」。日本銀行だけが買い続けるバブル。日本国債バブルの最終局面が始まったのだ。

予想をはるかに上回った異次元緩和

 4月4日、私はある学会で、リフレ政策について議論することになっていた。相手は、リフレ派の理論的支柱である浜田宏一イェール大学名誉教授。そして、マクロ経済学の第一人者である齊藤誠一橋大学教授。

 当日は、日銀の金融政策決定会合の2日目にたまたま重なっていた。黒田東彦総裁下の初会合であるし、大きな政策転換だから議論が延びて、通常午後1時前後に行われる決定内容の発表は、4時以降にずれ込むと予想していた。4時からの学会中にニュースが入ってくるだろうと、ノートPCを会場の演壇に持ち込み、速報を踏まえてプレゼンできるように準備万端だった。

 しかし、黒田氏は、あらゆる点で私の予想を上回った。

 いつもの政策決定会合と同様に、日銀は1時半過ぎに決定を発表した。それは、量的にも質量にも“異次元”と黒田氏が自画自賛する金融緩和策だった。質的に異次元はあり得ないと思っていた私の予想を量的に大きく上回る、異次元の金融緩和だった。

 もはや、リフレ派と戦っている場合ではなかった。

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小幡績(おばた・せき)

1967年生まれ。慶應義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)准教授。92年東京大学経済学部卒業、大蔵省(現財務省)入省、99年退職。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。2003年より現職。『すべての経済はバブルに通じる』(光文社、08年)、『リフレはヤバい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、13年)など著書多数。


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